認知症と物忘れの違いとは?

現在日本では、認知症患者は、約462万人いるといわれています。
その前段階である認知症予備軍(MCI)の人は、約400万人いるとされています。

65歳以上の3割の方が認知症、または認知症予備軍に該当するのだそうです。

そして最近問題になっているのは、若年性認知症です。
若くして認知症になるパターンですね。

30~40代くらいの若い年齢でも認知症予備軍に入っている人が、日本だけで約5万人いるそうです。

若くても油断できませんね。

認知症は、一度なってしまうとほぼ治りません。
認知症と気付いた時には、手遅れになる事も多いのですが、認知症予備軍の段階で発見できれば、発症を防ぐ手立てもあるそうです。

そのようにおっしゃるのは、認知症の世界的権威、東京医科歯科大学医学部特任教授で「メモリークリニックお茶の水」の院長を務める朝田 隆先生。
このような本を出していらっしゃいます。

本のタイトルに書かれている「軽度認知障害」というのは、「軽い認知症」という意味ではなく、「認知症予備軍」のことです。
ここで食い止めるには、まずは自分が認知症予備軍に該当するかどうかを確かめ、それから適切な健康管理が必要なんです。

本格的な判断をするには病院で検査をする必要があるのですが、まずは簡単にチェックしてみましょう。

認知症?ただの物忘れ?認知症の特徴とは?

物忘れがひどいと「自分は認知症ではないか?」と心配になることもあると思います。
ただ、年齢とともに増えてくる物忘れもありますし、それは認知症とは違います。

よく引き合いに出されるのが

  • 「昨日 何を食べたか思い出せない」
  • 「冷蔵庫の前まで来たけど、何を取りに来たのか忘れた」

といった例ですよね。
これは、認知症の方にほぼ必ず現れる症状なのですが、同じ行動でも「ただの物忘れ」の場合と、「認知症の予兆」の場合があります。

その大きな違いですが、認知症の場合はエピソードそのものを忘れるということが挙げられます。
自分が忘れていること自体を思い出せないのです。

上の食事の例だと、食べたことすら忘れてしまいます。

逆に、ただの物忘れは、エピソードの中でも部分的に忘れているだけ。

上の食事の例だと、何を食べたかは思い出せなくても、誰と食事に行ったのか等、食事に行ったエピソードは覚えています。

冷蔵庫の例の場合も、冷蔵庫に来る前の場所や行動に戻ったら、そこで思い出せたりすることがあります。

そういう場合は問題ありません。

このように、忘れていることを自覚しているのなら、心配ないと思われます。

ただ、これに当てはまる場合は良いですが、予備軍は症状が分かりにくいものもあり、本人も周りも気づかないことがほとんど。
以下のチェックもしてみましょう。

5つの予兆で危険度チェック

これはあくまで目安で、認知症を診断するものではありません。

  1. 財布の中の小銭がやたら増える
  2. 最近、または数年前に趣味をやめた
  3. 食事の時、よくむせる
  4. 歩いている時、よく人にぶつかる
  5. 花の写った写真で、花以外のものが見える

意外なものばかりと思ったかもしれませんね。
1つずつ解説します。

1の「小銭が増える」は、レジで要求された分の金を取りだす能力が衰えているということです。
支払いの時に小銭の計算が面倒になって、つい楽なお札を使ってしまう方が当てはまります。

2の「趣味をやめた」は、30年~40年と長く楽しんできて、一時期は熱中するほどだったものをやめた場合に当てはまります。
これは、パワーがなくなってきたということで、この無気力さが認知症や認知症予備軍の最大の特徴です。
1~2年程度やっていたものをやめた、というのは問題ありません。

3の「食事でよくむせる」は、上手に飲み込めていない場合に当てはまります。
それは、飲み込みをコントロールする力を司っている脳の神経系に障害があるということです。
記憶力注意力が衰える以前に、最初期の症状として出ることがあります。

4の「よくぶつかる」は、注意力や反射力の低下から起こります。
脳の働きが衰えると、体の動きがスムーズに動かなくなるのです。

5の場合は、下のような写真を見てください。

本で花の写真を見ていたら、鼻が動物に見えたりとか、駐車中の車が動いて見える場合、錯覚や幻覚が見える症状が現れています。
こうなると、症状が進んでいますね。

もし気になる点があれば、専門医を訪ねて相談してください。

食事や運動で認知症を予防

ひとことに「認知症」といっても、その原因はさまざま。
100を超えるほどあるのですが、その中でもアルツハイマー病が圧倒的に多く、7割を占めるのです。

それが原因で認知症予備軍に入っている場合、それを放っておくと1年後に12%、4年後に50%の人がアルツハイマー型の認知症になるのだとか。
結構進行が速いのです。

それを防ぐためには、食事や運動で健康管理をすることが大事です。

食事

まずは食事ですが、代表的なのは青魚
青魚には、脳を活性化させる不飽和脂肪酸「オメガ3脂肪酸」が豊富に含まれています。

DHAEPAなどは、オメガ3脂肪酸に分類される脂肪酸ですので、こちらの方が馴染みがあるかもしれませんね。

青魚が苦手な方は、「亜麻仁油」や「しそ油」などの植物油でもDHAやEPAを摂取することができます。
しかも、スプーン1杯で青魚1匹分を摂取できるというスグレモノ。

ただし、加熱してしまうと効果がなくなるので、生でサラダにかけたり、納豆や冷ややっこにかけたりするのがオススメです。

特に、納豆に含まれているレシチンも、脳を活性化させてくれる成分なので、一緒に食べればより効果的です。

運動

こちらは運動しながら脳を使うトレーニングを行います。

こちらは、NHK認知症キャンペーン 認知症予防運動プログラムを参考にしてみてください。

トレーニングでは、運動と頭を使うのを並行しますので、難しく感じる方もいると思いますが、上手にできなくてもOKです。
脳を混乱させることが大事なのです。


上で紹介したチェックリストだけでは認知症かどうかは判断できません。
具体的には専門医への相談が必要です。

最初に紹介した本の著者、朝田 隆先生は、メモリークリニックお茶の水の院長を務めていますが、ここでは採血するだけでアルツハイマーになりやすい体質かどうかがわかるAPOE(アポイー)遺伝子検査というものがあります。

アポイー遺伝子は、アルツハイマーの原因物質を排除してくれるもので、生まれた時から一生変わりません。
つまり、若い人が受けても、将来アルツハイマーになる確率がわかるのです。

検査料は30,000円ほどかかりますが、チャンスのある方は受けてみると良いですね。

また、今まではMRIでもわかりにくかった初期のアルツハイマーがわかるMCIスクリーニングが、2015年4月から始まりました。

これらの検査は、自分のタイプを知ることができるので、それを知った上で、どんな生活習慣を送ったらよいか考える事ができるので、予防にはかなり有効です。



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